成功するための服装

ムルハーン 千栄子 「おんな教授アメリカ33年」第3章より
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まず、著者をご紹介します。1959年、青学英文科を休学して渡米。ニューヨーク市立大英文科卒。コロンビア大にて文学博士号取得。同大講師、プリンストン大を経てイリノイ大教授。1992年から福岡女学院大教授。専攻は比較文学論。 Chieko MulHern このMul (ムル)というのは、MacDonaldとかFitzGerald の Mac、Fitzと同様、 ・・・の息子という意味だそうです。アイルランド系の姓ですね。いくら辞書を調べても判らなかったMulのスペリングは、青学における教授の大後輩T氏に教わりました。


さて、タイトルの話題に入る前に、教授は以下の如く渇波する。「日本のように世界のブランド品でかためるのが若者世代のトレンドになって久しい現象は、まさに文化人類学者の研究意欲をそそるだろう。・・・アメリカではどうだろう。誰が見てもオトナの社会人、とくに中高年がトップファッションをリードしている。」と。
教授がネタ本とするものは、John Molloyの”New Dress For Success”である。モロイは自称、米国で最初の服飾エンジニアだそうである。彼が、この本で主張するのは、ビジネス成功のコツは、古典的正統派の洗練された品格ある紳士スタイルに徹することである。

では具体的説明に入ると;
こんな背広では出世できません
1妻や恋人に選ばせたもの
2店員の奨めるもの
3ブランドに頼る
4流行のスタイルや色を買う
5家族や友人や隣人にほめられるものを着る

モロイが強調するのは、出世したければ自分がやがてなりたい身分の人、つまり周りにいる管理職、専門職、経営者と同じ趣味とスタイルの服装をすべきだということ。「出世する一番の早道は、下流のアカを洗い落として、上流エグゼクティブの風格を身になじませること」だという。

:エグゼクティブたる者は、上流の好む、紺或いは濃いグレーを選ぶべき。紺は上流には好感を持たれ、下層には尊敬される色だそうである。

ネクタイ:結び方だが、ベルトのバックルに届くことが肝心。短すぎると下層の労働者イメージになってしまう。上流がつけるネクタイは、まず無地では紺、マロン、茶系統とグレーが基本色。
次に、細かい水玉模様。次に、レジメンタル・ストライプはストライプの色が地より濃い方がいい。

財布:絶対に薄くしておくべき。ころころになるほど詰め込んだ財布は、成金趣味か整理能力欠に見られる。

胸にのぞかせるカーチーフ:ネクタイの色と同じにしてはいけない。

時計:高い、薄手、シンプル、金製とする。(私見ですが、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、バセロン・コンスタンチンあたりの、長針・短針・秒針のみのが最適だと思う。精々カレンダー付きまでのシンプルなヤツ。ベルトは勿論、黒のクロコがいいですね。)

ペン:高いほどいい。大きな契約にサインするのに、いくら使いやすくてもプラスチック製のは、よくない。

コート:ベージュが上流風、紺はまあまあ許せるが黒は絶対だめ。丈は膝下2,3インチ。袖はシャツより半インチ長く。ベージュのコートの男性は、教育程度が高く、知性的で、自己表現力が優れ、信頼できて、よりよく働く人と見られるそうである。つまり、ベージュのコートを見れば、上流の地位ある人と認識されるのである。(私見ですが、アクアスキュータム、バーバリーがいいと思います)

:これのみです。色は黒。ひも靴じゃないとダメです。何故なら、靴のひもを結ぶ手間を惜しむ手合いに、私なら契約はやれません。

靴下;足を組んだとき毛臑が見えない長さのもの。色は、黒、濃紺、ダークグレー。(私見ですが、ダークスーツに白い靴下を履いてるのをたまに見掛けます。こういう人は、契約どころか、面会もして貰えないでしょう。)

シャツ:基本は白無地。材質は綿。淡いカラー無地が許容範囲。半袖シャツをビジネス時に着るのは、いけません。


これらを要するに、現代アメリカを動かす人達の服装というべきものは、
保守的正統派の上品なパワー・ルックなんですね。
                               05.6.13読了
by amamori120 | 2005-06-14 01:20 | 読後感・本の紹介