「鎌倉のおばさん」ほか

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モー様のKナンバーに倣って、Aナンバーを表示するようにしましたが、今年もAナンバー順調に増えて行ってます 001.gif








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「小説 葉隠」奈良本辰也 昭和51.8 角川書店・刊  ¥980
「葉隠」とは、ご案内のように佐賀藩士・山本神右衛門常朝の語りを田代陣基が聞き取り、纏めた実に大部な武士道に関する本です。
歴史家の奈良本先生が、常朝を主人公とする小説に仕立て上げたのが本書です。
「武士道とは死ぬこととみつけたり」という語句のみが知られていますが、これは、この本を利用した体制側の策略?で、実際は命の大切さを説いた本でもあります。

原書?はコレです
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「葉隠 上中下」1940.4 岩波文庫・刊  和辻哲郎・古川哲史/校訂 ¥300,¥200.¥200

こんな解説書もあります
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「葉隠入門」三島由紀夫 昭和42.9 カッパブックス・刊 ¥340

下の二つは読みあぐねていたのですが、「小説 葉隠」のお蔭で、読み進む気になりました。


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「鎌倉のおばさん」 村松友視 平成12.8 新潮文庫・刊 ¥500
村松梢風の孫、村松友視は、梢風の正妻そうに、静岡清水で育てられる。父は上海で客死し、母は友視を生んですぐに村松家を去り、死んだと教えられた。祖父母(梢風・そう)に子供として入籍された。鎌倉の家にはキヌエという女性が梢風と同居していて、世間には正妻みたいな感じで通っていた。これが「鎌倉のおばさん」である。この鎌倉からの仕送りで、祖母と孫は「裏」として暮らしていた。梢風の死まで30年間、「表」の妻として過ごしたキヌエを軸に「村松家の人々」を描いた名作。




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「カラー源氏物語」 池田弥三郎  昭和51.9 淡交社・刊 ¥1,800

「源氏物語」は以前UP済みですが、またひと味違った本をgetしました。
「桐壺」~「夢浮橋」 54帖のそれぞれに関わる名所(などころ)を池田先生が何度も訪れ、自分の足で歩いて、「源氏物語」にたいする思い入れを語ります。
写真はby大道治一さんですが、観光絵はがきのようでなく、非常に象徴的ないい絵を見せてくれます。
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狛様も居ますが、これは 清涼殿/帚木

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葵祭の御所車/葵

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石山寺/真木柱

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宇治の朝もや/夢浮橋

池田先生の深い学識に裏打ちされた語りと共に、綺麗な”カラー”写真も楽しめる佳い本です。
み・かんはん  源氏物語54帖 なぞってみやはったら?

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「西郷隆盛紀行」 橋川文三 1981.11 朝日新聞社・刊  ¥1,300

西郷隆盛は、本当に保守反動の征韓論者だったのか?
否定的な考えを持つ著者は、西郷が流罪にされた南島を巡り、島尾敏雄先生とも二夜かけて語り合ったりして益々西郷の心情に迫る。


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「明治乗合馬車」 杉本苑子 昭和55.10 読売新聞社・刊 ¥1,100

以下の4篇を所収。
・大きな迷子  幕末最後の剣客・榊原健吉の半生。小屋がけの撃剣興業の場面から始まる。
・骸骨哄笑   日本初の女医の一人・高橋瑞子の苦闘の半生。
・阿修羅の妻  阿修羅じつは我が敬愛する南方熊楠先生の妻・松枝の物語。
・魔女に食われた男  この男とは奇術師として一世を風靡した松旭斎天一。少女のくせに凄絶な色香を放つ、後の松旭斎天勝に魅入られ「食われて」しまったお話。


雨漏りお得意の乱読は続きます ww
by amamori120 | 2009-01-18 00:05 | 鎌倉