小林信彦「世間知らず」

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著者の「あとがき」によれば、この小説は、彼にとって、最初の、そしておそらく最後の<青春物語>だと述べられています。

主人公・三村隆は、とある有名進学高校の2年生です。時代は昭和24年。アメリカ人とのクォーターでまたいとこであるケイへの恋情を縦糸に、映画研究会の仲間との付き合いを横糸に、世間知らずの隆の一年を、色んなエピソードを盛り込みながら描いていきます。我々ごく普通の高校生活を送った者には、なんてアウトローなヤツ、という感じですが、多少の羨ましさを禁じ得ません。
映画研究会という設定だけあって、各章のタイトルが映画の題名や主題曲名になっているのも楽しめます。
因みに、いくつかご紹介すると:
 魅惑の宵  つるぎの舞い  煙が目にしみる  ブルーレディーに紅いバラ  センチメンタルジャーニー  モナ・リザ  イエスタディ  etcです。古い映画達ですが、題名が本文内容に対応しているのは勿論です。

                              05.6.10 読了

なお、先日UPした「人間っておもしろい」の補遺によれば、小林信彦さんの自伝として「和菓子屋の息子-ある自伝的試み」が挙げられています。
私はこれを1996.9に読了しています。
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by amamori120 | 2005-06-10 19:10 | 読後感・本の紹介