「シャーロック・ホ-ムズ リオ連続殺人事件」

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「シャーロック・ホ-ムズ リオ連続殺人事件」
J・ソアレス 著  1998.12 講談社・刊 ¥1,890

これはシャーロック・ホームズのゴマンとあるパロディの一つです、しかも優れた♪











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当時のブラジルはポルトガル王家の親戚ペドロ二世皇帝が統治する王国です。
王国なら国王の筈ですが、何故か皇帝なんです。  ???
 (余談ですが、1st stageで建材部門の頃、或る訪問販売会社からエクステリア材の引き合いがあって、先方の会社に行ったところ、出て来た責任者の名刺には、○○会社千葉営業所 支店長 某  とありました。 勿論、取引をお断りしました ww)

このペドロ二世が愛人の男爵夫人に与えたストラディバリウスが盗難に遭い国家の警察総力を挙げて捜索しても杳として見つからない。
一方、リオ市内では若い女性が首を切られて殺されるという事件が連続して起きている。
そこで、かの名声赫々たるシャーロック・ホームズを招聘することになる訳です。
ワトソンを伴ってリオにやってきたホームズ、例によって初対面の人に「君は昨夜奥さんと喧嘩したね?そして君が負けたんだろう?で、今朝は仲直りをしたね?」などと毎度お馴染みの台詞を吐くんです。ホームズ物を読んだことがおありになる方なら判りますね?
本物の方は、これがピタピタと当たるので、言われた方は恐れ入る訳ですが、こちらはなにせパロディですから、ことごとく外れ、相手はキョトンとするばかり。このホームズは、さっと立ち去るので、「大外れ~」に気がつかないまま。だからまた別のところでやる訳です。マヌケぶりの描写が巧いです。

捜査に取りかかったホームズは、もう少しで首切り殺人の被害者になるところだった混血の若い美人女優と知り合います。二人は激しく愛し合うようになるのですが、この著者によればホームズは童貞だったようで、この設定は類書には見られないユニークなものだと雨漏り感じ入った次第です。しかるに、早熟で豊満な肢体の若いブラジル美人と、なんどか服を脱いだ「そういう」状況になるのに、結局ホームズは童貞のまま英国に帰るんです ww

ストラディも見つからず、殺人犯も捕らえられないで帰国する破目になったホームズ、要請に応えられなかったどころか、犯人を英国に同道してしまい、後にこの犯人が、ロンドン中を震撼させた「切り裂きジャック」になったというオマケ付きでした ww



著者のj・ソアレス氏は、リオ生まれで、ブラジルでは、その名を知らない人はいないほどのマルチ文化人だそうです。俳優、コメディアン、脚本家、劇作家、コラムニストそして造形美術家の肩書きを持ち、本書によって、さらに小説家にも♪
by amamori120 | 2007-09-16 10:01 | 読後感・本の紹介