時実新子 「有夫恋」 5 有夫恋

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「有夫恋(ゆうふれん)」  おっとあるおんなのこい 
1987・12 朝日新聞社・刊  ¥1,030
今回もハゲシイ句が多いです(*^_^*)








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彼女の作品は、まるで一行詩みたいですが、あくまで川柳なんですね。
柳界の与謝野晶子と言われ異端視されたこともあったそうですが、研鑽を積んで色んな賞に輝き、多くの雑誌で選者として活躍されているそうです。
しかし、先月惜しくも死去されました。
ご冥福をお祈りいたします。
  合掌

時実新子 (ときざね・しんこ)  本名 大野恵美子
          1929年 岡山市生まれ
          1945年 岡山県立西大寺高女卒
          1946年 姫路市へ嫁ぐ(17才)
          1947年 長女誕生(18才)
          1951年 長男誕生(22才)
          1985年 夫死亡
          1987年 曽我碌郎と結婚(58才)
          2007年 死去(78才)

<有夫恋  1976~80 >

☆抱かれたくなる 不意打ちのロック

☆象が膝折る 涙が湧いてくる

☆愛はそのとき物乞いに似たるかな

☆波の宿 別れてあげることにする

☆まして女の中を流れた十年よ

☆飛行機の昇る角度は恋に似る

☆飛行機の降りる角度は愛に似る

☆青梅を叩き落として夫婦かな

☆しずかに別れたかったけれど砂塵

☆火の女とて昼の戸を閉ざされる

☆獣姦求む急いで森の奥へ来よ

☆獣姦輪姦強姦この身まだ美し

☆男を脱ぐ青のしたたる朝なりし

☆きりきりと女極道月影踏む

☆梨の芯かなしいせっくすがおわる

☆人を信じた舟を一艘焼き尽くす

☆さくら咲く一人ころして一人産む

☆相愛の五月 血の音聴き給え

☆結び目の三十年の瘤の垢

☆血の中に今百匹のキリギリス

☆わが日々はサーカスもどき梅もどき

☆膝がしら涙受けんと生まれしか

☆裂ける雷(らい)ただひたむきの裸身たり

☆墓の下の男の下に眠りたや

☆鬼と暮らして鬼のふんどし洗いおり

☆ころしてよ頸に冷たい手を巻いてよ

☆こおろぎの顔つくづくと四十すぎ

☆菜の花の風はつめたし有夫恋

☆暖冬にうまく女を捨てましょう

☆よその男と命の芯をみつめ合う

☆指で梳く髪あしたからまたひとり

☆秋の日はつるべ落としよ重ね婚

☆離婚前王手王手の詰将棋

☆カザノヴァに逢いたや指の反るほどに

☆ビール缶ぺこんと暮らし荒れてゆく

☆じゃんけんの好きな男の妻になる

☆愛果てて蟻百匹と眠るかな

☆別れたらチロリン村へ行くつもり



如何でしたか?
アナタの心に届いた句を教えてください。


<川柳返し>有り難う存じます

☆さくら咲く白い月夜に血を埋める  byみっちゃん


☆別れの夜オカメのお面に涙する  by jsbyさん

 ☆慰めのギター受話器を耳をあて  by長屋女王さま

キリギリス、いつか見返す! 蟻の意地  by絵美香課長
by amamori120 | 2007-04-12 18:42 | 時実新子「有夫恋」