内舘牧子「妻の恋」

内舘牧子「妻の恋」_d0065324_2001058.jpg「妻の恋」  1997.4 NHKライブラリー ¥870

昨日の、時実新子「有夫恋」と併せてご覧いただけると有り難いです♪





内舘牧子「妻の恋」_d0065324_200543.jpg

35才の涼子は、恋愛結婚した、デパート勤務の夫と、小学生の長女、長男の四人暮らし。
経済的には生活に何の不足もないのだが、家事、雑事、育児の3ジだけで時間が過ぎてしまい、むなしいものを感じている。
このまま、心がときめくこともなく、おばあさんになって、自分の人生が終わってしまうのかと思うと涼子は、やりきれず、もっとワクワク、ドキドキした毎日を送りたいと思ってしまうのだ。
そんな時、それこそヒョンなことでパイロットの村瀬(47才)と出会ってしまう。
彼は、フランス人のスチュワーデスと離婚したバツイチだが、洗練された振る舞いや心遣いは、たちまち涼子を魅了してしまう。
涼子も対抗上、30才の独身で人形作家だと嘘を吐かざるを得ないハメに。なに内職で、割り箸の袋に付ける姉様人形を折ってるだけなんだが。

お茶や食事を繰り返すうち、二人はモロにフォーレンラブ状態に。
それが毎日接している家族に感づかれない訳はなく、涼子は何度も別れを決意したり翻意したりする。
オニャンコ・クラブの歌じゃないが ♪キスから先に、すーすめない ♪意外と純情な二人だが、色々あって、函館へ1泊旅行に出かけることに・・・・・

涼子の友人万知子も似たような平凡な毎日を送っているが、彼女は作詞家として世に出ようと頑張っているけれど、プロへの道は遠く険しい。幸せそうな涼子をみる度、この恋に水を掛けようとする。
時実新子「有夫恋」
 ☆しあわせを話すと友の瞳(め)が光る  を参照ください。

魚が空を飛ぶような、胸躍る日々が訪れた訳だが、さてこの有夫恋はいかなる結末を迎えるのだろうか?
by amamori120 | 2007-01-16 20:07 | 読後感・本の紹介