「マルティーニの妖術」 有明夏夫
2006年 12月 03日
1990.9 文芸春秋社・刊 ¥1,500
大きく五つのカテゴリーに分かれています。
Ⅰ 超現実的なムードをどうぞ
Ⅱ ユーモアタッチのおすすめ
Ⅲ 残酷なイメージはいかが
Ⅳ サスペンス&ミステリーもよろしく
Ⅴ 時にはペーソスもじっくりと
1973年~1990年の間に、いくつかの雑誌に発表されたものを編集して一本にまとめたものですが、それぞれのカテゴリーに4篇ずつ入っています。計20篇。
タイトルにもなっている「マルティーニの妖術」は、Ⅰ 超現実的なムードをどうぞ のトップ作品です。
アルベルト・マルティーニの<愛>という絵を掛けている”マグマ”というバーの常連客である「私」は、或る夜、得体の知れない老人に話しかけられた。 「分身術、他身術を買わないか?」という。一日で一つの術で「私」の寿命を一年・・・というのが対価だ。老人は、ここ3世紀ほどは、ずっと他人の寿命で生きつないでいるそうだ。それにマルティーニの<愛>にしびれている人じゃないと、術は使えないとのこと。
「私」は、憎い上司とライバルの二人を殺してやろうと思った・・・
20篇すべてが才気溢れる作品揃い。オチも意表を衝くものばかりです。
Ⅳ サスペンス&ミステリーもよろしく の中の「キャンデラブラの幻想」という作品に気になる叙述がありました。
私はといえば、学者になるには根気がなく、作家を目指すには想像力を欠き、ジャーナリストを志向するには執念不足の男である。まあ、呑気なディレッタントというしかない。
まるで・・・・・(-_-;)

