東野圭吾 「嘘をもうひとつだけ」

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2000.4  講談社・刊  ¥1,680
警視庁練馬署・加賀刑事が活躍する5篇を所収しています。



表題作 バレー団の事務局員で元バレリーナが自宅マンションのベランダから墜死した。加賀刑事は、色々と不自然な点に気付き、事務局長で元プリマバレリーナに狙いをつける。彼女に、嘘をもうひとつだけ吐かせて追い込んで行く。もうひとつの嘘とは?

冷たい灼熱 会社員が帰宅すると妻が死んでいた。1才の子供の姿も見えない。家も荒らされている。強盗殺人、誘拐事件か?最後に隣人に目撃された妻は赤いTシャツを着ていたという。ところが死体には白いシャツ。
加賀刑事は、家の荒らされかたに不自然さを感じた。また夫婦ともに喫煙しないのに、洗濯機に放り込まれたままの赤いTシャツには煙草の臭いがした。
以前、TVで放映されたのを思い出しました。誰が演っていたか思い出せませんが、ご存じの方教えてください。

第二の希望 母娘家庭で、母の愛人が絞殺されていた。母の供述に不自然なものを感じた加賀刑事は、母を追い込み自供させるのだが・・・
母娘二代に亘る器械体操への夢と殺人。

狂った計算 意に染まぬ結婚をした奈央子は、彼女を「所有物」扱いする夫を嫌悪しているが、さらに夫の実家で下婢扱いされ、夫への憎悪は決定的となった。そして夫婦の家に出入りする建築士の中瀬と愛し合うようになり、いつしか夫殺しを計画し始めた。その計画は実行されようとするのだが、夫は二人の関係と計画を知っていて、裏をかこうとする。
そして二人の男が消えてしまい、加賀刑事は奈央子の計算が狂ったことに気づく・・・

友の助言 加賀の大学時代の友人、萩原が第三京浜で居眠りをして側壁に激突、重傷を負うという事故を起こした。萩原の妻・峰子は横須賀の実家へ戻っていたが、夫の事故を知り、真っ直ぐ病院へ駆けつけると思いきや、横横道路-第三京浜と、ずっと高速道路で来るのが普通なのに、何故か高速を降りて横浜の自宅へ寄ったのだ。病院まで先導しようとした加賀は、自宅から、萩原のための下着や着替えを持ち出すものと思ったのに、峰子が持ち出したのは、不燃物のゴミ袋で、それを彼女は集積所に捨てるのを見た。
峰子が、自分に睡眠薬を飲ませたことを認めたくない萩原だが、加賀が次々に出す証拠に、認めざるを得なくなるのだが、動機は?


大技も小技も使える東野さんの、これは小技の冴えが光る短編集です。
by amamori120 | 2006-08-15 23:41 | 東野圭吾を読む