本場の水無月
2006年 06月 30日以前 ぼうだらうま煮 をUPしましたが、これを買ったお店、祇園藤村屋はんから取り寄せたのが、この水無月です。
暑い時に頂く和菓子だから、しつこくならないための配慮、見事ですね。
拙記事や皆様のコメントで”水無月”については十分認識されたことと存じますが、これが今年最後の”水無月”のUPになるでしょうから、それこそ、しつこいですが、もう一度、お浚いをしておきましょう。
先日、神田神保町で求めた『和菓子さろん』野上千之・著から早速引用させてもらいましょう。
「水無月」は陰暦六月のことで、「な」は「無」の字が当てられているが、本来は「の」の意味であろう・・・・農業国家である日本は、陰暦六月は暑くなって田に水がなくなるから、水を入れる月と教えたのであろう。
六月三十日に京都では、市民挙って恒例として食べるお菓子がある。これが「水無月」なのである。この日、京都上賀茂神社、北野天満宮、貴船神社など各神社で夏越祓(なごしのはらい 水無月祓)が行われる。参詣人は茅の輪をくぐり、穢れを託した神の人形(ひとかた)を流して、暑い夏を無事に過ごせるよう禊ぎをして、自分自身で厄を祓うものとされる。
みな月のなごしのはらえする人は
千とせのいのちのぶとこそきけ (拾遺和歌集)
お菓子「水無月」は、外良(ういろう)製といっても新粉(米粉)より小麦粉を主体としたものであるが、赤い色が邪気を祓うといわれる煮小豆を載せて、淡泊、風味のあるお菓子である。なお、上白糖を使う「白水無月」は京風といわれ、赤い白下糖を用いる「水無月」は関東風とされる。
また、「水無月」の三角の形は、いにしえ、六月に宮中で食べられた氷室の氷の形ともいわれるが、むしろ六月三十日の水無月祓いに、御手洗川に立てられ流される、たくさんの齋串(いぐし 小さな御幣)の形と受け取りたい。
家人Tとともに、水無月、黒糖水無月をそれぞれ一つずつ頂いて、お祓いをしたことにしました。厄払いできたかな?