植松 黎 「パンチ・ジョーク」
2006年 02月 28日
植松 黎さん、《ジョーク》の達人ですね。
下掲の角川文庫・版「ポケット・ジョーク」はミリオン・セラーだそうです。




では、本書の内容を少しご紹介します。
オフィス・ライフ
(能力)
コーエン夫人は、甥の就職を、会社を経営している夫にたのんだ。
「あなた、かわいそうなあの子は、もう三十社も就職試験を受けたんですって。なんとかあなたのところで仕事をさせてくださらないこと」
「そうか、それで彼は何ができるんだね。三十社落ちる以外に」
ビッグ・サクセス
(処分できるお金)
中年女が株屋にどなりこんだ。
「あんたは、ロクでもない株を買かわせてあたしが一生懸命働いて貯めたお金をパーにさせたのよ。」と彼女は絶叫した。「どうしてくれるの?」
「でも奥さん」と担当の社員が言った。「あなたは可処分所得だっておっしゃったじゃありませんか」
ピンチもユーモアに
(計算)
年齢を訊かれて、女課長が言った。
「女はあまり正確に年齢をいわないほうがいいのよ。計算高い女だなんて思われちゃイヤですものね」
ライバル
(罪にあらず)
「わたしが、もし罪を犯したとしたら、それは虚栄心に身をゆだねることだわ」熱心なカトリック教徒のメアリーがジャネットに言った。「毎朝、鏡の前に立つたびに、わたしってどうしてこんなに美人なんだろうって考えてしまうの」
「それは罪ではないわ」友人のジャネットが言った。「誤解よ」
男と女のラブゲーム
(志)
エドが働いている部署に、上役の娘が配属されてきた。会社体験と称しているが、じつはムコ探しだった。
ある日、彼が残業していると上役の娘も居残って仕事をしていた。他の者はだれもいない。しかたなく、エドは彼女を車で送っていくことになった。
「あなたは、わたしのハートに触れたいんじゃなくて?」車に乗ると娘が誘い水をかけた。
「いいえ、お嬢さん」エドは言った。「ボクの志はそんな高いところにありませんよ。もっと下のほうで満足なんです」
(愛変わらず)
「ダーリン、ボクはあり金のこらずすってしまった」ハリーが憤然として言った。「もう一セントもないんだ」
「それがどうしたというの、あなた」ペギーがなぐさめた。「わたし、これまでと変わらずあなたを愛していくつもりよ---たとえ、もう二度とあなたにお目にかからないとしても」
(似たものどうし)
「紳士は金髪が好きさ」とデニスが言った。
「でも、あたしホントは金髪じゃないのよ」とスーザンが答えた。
「いや、いいんだ」とデニスは言った。「ボクだってホントは紳士じゃないんだ」
(不出来)
サラリーマンのマシューが出張から帰って来ると、女房が肉屋のおやじとよろしくやっている最中だった。
「あきれた女だよ、おまえは」とマシューは言った。「ツケがたまっているのは肉屋じゃない。乾物屋なんだぜ」
(昨夜)
「あら、奥様」お隣のジョーンズ夫人が言った。「今朝は声がかれていらっしゃるのね?」
「そうなの、昨夜、宅が遅く帰ってきたものですから」
結婚というパンチ
(恋愛と結婚)
結婚生活十年のマージョリーが、泣きわめく子、ちらかっている家、山と積まれた洗濯物を見て友人に言った。
「あたし、ときどき、失恋してたらよかったのにと思うの」
(自動販売機)
離婚法廷で、若い父と母が、一人っ子をめぐってどちらが子供を取るかで争っていた。
「当然あたしです」と母親が主張した。「この子を世の中に出してやったのはあたしなのですから」
「しかし、判事さん」と父親が反論した。「わたしが自動販売機にコインを入れて、たばこを出したら、そのたばこはわたしのものではないでしょうか?」

