群ようこ 「ミサコ、三十八才」
2006年 02月 24日
38才のミサコさんは、出版社に勤めている。結婚適齢期をとうに過ぎ、編集の仕事に生き甲斐を見出している。小説誌の副編集長だ。会社から地下鉄で2ツ目の駅のところにマンションを買い少しでも通勤時間を減らしてその分仕事を頑張ろうという見上げた精神の持ち主。
留守番をしているのは、拾ってきた猫のあーちゃん。肥満体で、いつもかかりつけの獣医におこられているが飼い主も飼い猫も、とんと意に介せず肥満を続けている。二人?の関係は殆ど親子。バリバリの仕事ウーマンのミサコさんも帰宅して、あーちゃんに向かうと「ママでちゅヨー」などと幼児言葉になる。
16才年下の妹エリカが生まれた時は”○○の恥かきっ子”と周囲から言われたが、立派に成長し、小柄で平凡な顔の姉ミサコさんと違って、井上和香サンのような可愛い顔で、ボイネスト(雨漏り注--昔、大橋巨泉が、ボイン、ボイナー、ボイネストとTVで言っていたのを覚えています。古っ)
のナイスバディーが売りで、超ビキニのグラヴィアなどでエライ人気がある。一応大学に行ったが頭はあまり良くなく、この世界でのし上がろうという気力も才覚もない。
実家には二人の父ゲンゾーが独り暮らしをしている。母は数年前亡くなった。公務員を定年退職し、碁会所などへ出入りして過ごしているが、こともあろうに地元の大会社の社長の未亡人に、分不相応な恋をしてしまった。
我が儘な作家や、売れない小説家の厚かましい売り込み、全く無能なアルバイトの編集者助手などを相手にバタバタしている或る日、ミサコさんに電話がかかってきた。
一本は父ゲンゾーから。「新しいお母さんが出来てもいいか?」
もう一本は妹のエリカ。「某さん(野球のスタープレーヤー)と合コンで会って燃え上がってしまったのぉ」
さて、どうなる?
いつもの群ようこ節、快調です。
by amamori120
| 2006-02-24 23:44
| 読後感・本の紹介

