横山秀夫を読む 6 「出口のない海」 

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2004.8 講談社・刊  ¥1,785   05.9.7 読了

「ルパンの消息」「震度0」以来の長編を読みました。
戦争物と言うのか、スポーツ物と言うのか、青春物と言うのか、本書は著者お得意の”警察”とは関係ありません。

先の大戦後期、A大学の野球部でピッチャーの並木浩二は、甲子園での優勝投手でありながら、大学野球ではパッとせず、”魔球”の工夫に日夜余念がない。支那事変が長引き、そして対米英開戦、国民生活は、どんどん窮屈になってきているが、学生は召集を免除されているので、彼も仲間達も比較的のんびりしているが、戦局は益々悪化していった。
そして遂に学生の徴兵免除は廃止され、彼も仲間達も陸軍或いは海軍へ引っ張られて行く。
並木は、自分を慕ってくれる美奈子を振り切り、海軍へ志願し、予備学生として基礎訓練を経て海軍少尉に任官する。
<同じ海軍予備学生系士官としては、有名人では、あの中曽根康弘氏、阿川弘之氏、島尾敏雄氏等がいますね---雨漏り・注>
並木が配属されたのは、空の神風特攻隊に対応する、海の特攻”人間魚雷・回天”部隊だった。これは、魚雷を改造して人間が乗り込み、片道だけの燃料で敵艦船に突っ込むという自殺的兵器だ。
<先述の島尾敏雄氏も回天部隊に居り、無事生還した人だが、そのあたりのことは、氏の著書「出発は遂に訪れず」等に綴られています---雨漏り・注>
寄せ書きをしたボールと美奈子の写真を持って、並木は「出口のない海」へ出撃して行く・・・


奇しくも、本日、テレビ朝日で、神風特攻隊のドラマを、山口智充他出演で放映していました。
by amamori120 | 2005-09-10 23:25 | 横山秀夫を読む