横山秀夫を読む 4 「動機」 

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2000.10 文藝春秋・刊 ¥1,650  05.9.2 読了
2000年第53回日本推理作家協会賞短篇部門賞受賞
動機
逆転の夏
ネタ元
密室の人    以上4篇が所収されています。

動機 警察官にとって警察手帳というものは命の次ぎに大事なものらしい。もし紛失でもしようものなら、警察における本人の将来は真っ暗だ。また、それを悪用されても困る。
そういう事態を防止するために、J県警本部警務部警務課企画調査官・警視の貝瀬は、非番になった警察官の手帳の一括保管を提案するが、刑事部の頑強な抵抗に遭い(何故か、警務部と刑事部は昔から仲が悪いらしい)、取り敢えず、いくつかの部署でテスト的に導入することになった。そのうちのU署で、まとめて30冊の手帳が盗まれるという前代未聞の事件が起きる。外部に漏れでもしたら大問題で、本部長の首なんかフッ飛んでしまう。もとより言い出しっぺの貝瀬には懲罰的人事が待っている。
犯人は誰か?そしてその動機は?
新聞発表まで数日の猶予しかない。
貝瀬は、犯人を見つけ、手帳を取り戻せるのか?
(「陰の季節」の二渡警視もホンのちょこっと出て来ます。)

逆転の夏 殺人の罪で10年以上服役し、出所して真面目に働く山本に、或る夜、未知の男から電話がかかってきて「或る人間を殺してほしい」という。山本の前歴は、勤務先の社長と80才近い保護司しか知らないはずなのに、この未知の男は、すべてを知ってるばかりか、山本の銀行口座まで知っていて、勝手に金を振り込んで来たりする。
謎だらけだ。
そして、とんでもない結末が待っている。

ネタ元 県警本部ビル記者室勤務の水島真知子は、「男の世界」で孤軍奮闘している。彼女の属する「県民新聞」は他の県内紙や大手全国紙に攻められて落城寸前。そんな彼女に、ある日、大手全国紙から移籍の誘いがかかる。彼女のネタ元が欲しいらしい。真知子が自分でネタ元と思っているのは地裁刑事部の女事務員だ。少なくとも二度、準スクープを真知子にもたらしてくれた。
ところが、この女事務員、真知子に言わせれば、信じられないバカ女だった・・・
★9/5追記 畏友さ・え・らサンのご教示によると、本日、TBS月曜ミステリー劇場で放映されます。詳しくは、コチラ


密室の人 殺人事件の審理中に、裁判長の安斎は、10分以上も居眠りするという大ミスを犯してしまう。オマケに、寝言で、一回りも年下の妻の名前を呼んだらしい。それも3度も。陪席判事の二人は勿論、速記官にも気付かれた。さらにまずいことに地元紙の司法記者にも聞かれてしまう。新聞に書かれでもしたら、裁判所の権威など、たちまちのうちに崩壊してしまう。上司の地裁所長は安斎を責め立てる。
睡眠が足りているのに何故居眠りなどしてしまったのか?
常用している薬のせいなのか?
若い妻の動きも気になる。
果たして如何なる結末が?
そして、タイトルの 密室 とは?


このところ、横山秀夫を続けて読んでいます。飽きませんね。
もう次ぎの作品を読み始めました。
by amamori120 | 2005-09-02 23:38 | 横山秀夫を読む