青島幸男を読む 1  「繁盛にほんばし弁菊」

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あの青島幸男さんのルーツ三部作の真ん中です。第三部は直木賞受賞作「人間万事塞翁が丙午」ですね。第一部は「ぴいひゃらどんどん」。
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黄色でマーキングしたのが本書に出演する方々です。加代さんに焦点を当てて物語りが進行しています。一番下、オレンジ色でマークしたのが青島さんだそうです。

当代の主人・源太郎は八軒長屋の大家さんで古道具屋の主人。後妻の駒さんの三人の姪っ子、ふじ、こう、加代がいる。ふじと、源太郎の次男・菊太郎はイトコ同士だが、色々あって一緒になり、仕出し弁当屋”弁菊”を始める。こうに惚れたのが店子で屑屋の謙二。この謙二、源太郎の家に入り浸っていて、源太郎とのやりとりは、まるで落語の、大家さんと八っさん、熊さんみたいで笑える場面の連続。こうには、あまり相手にされなかったが、惚れぬき、粘りまくって、ついに射止める。加代も、好きになった新聞記者で店子の吉田と、ちょっとした悶着後、結ばれる。
この三組の愛の流れと弁菊の繁盛ぶりを、日清戦争、日露戦争などの時代様相を背景に、ソフトタッチで楽しく描いたものです。表紙の絵でも分かるように、この時代、女子はまだ髷を結っていたのですね。 庶民の毎日の暮らしぶりもよく分かります。        05.6.19読了
by amamori120 | 2005-06-25 13:46 | 読後感・本の紹介