カテゴリ:景山民夫を読む( 19 )

景山民夫を読む18 「旅立てジャック」

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1998.8 角川文庫・刊 ¥500  元版 1992.6 海竜社・刊
1995.9.6 初読了  2006.2.8 再読了

平成7年頃は「景山民夫」を意識して読んでいた訳ではなく、昨日の「群ようこさん」の記事で、テオさん、pecoちゃんへのレスにも記したように、「旅行・紀行物」を手当たり次第に読んでいた時に、偶々本書が目について読んだ・・・ということなんです。

昨年、「景山民夫」を意識して読み出し、、「景山民夫を読む」などというカテゴリーを設けたほどですが、ある時、my書棚の旅行・紀行物を集めたあたりを見ていて「オッ景山民夫の本があるっ」と、本書を「発見」して、約10年ぶりに再読に及んだ次第です。

10年経っても少しも古くなってない・・・というのが再読の感想です。
それは、「旅の極意」というものは不変だからで、本書は、○○の△△が安いとか、□□の××が旨い、などという「ガイドブック」じゃないからですね。その意味で本書の帯 ”旅の達人が贈るお買得情報満載・・・”というのは不適当ですね。この本の価値を貶めているような気がします。

扱われている題材は、すべて海外旅行。パスポート取得から、旅立ち、旅行中、帰国、帰宅まで、海外旅行のあらゆるシーンに筆が及び、一読、愉しみながら旅の達人になれる(かも)本です。

巻末の、景山が旅の師匠と仰ぐ写真家・浅井慎平さんとのトラベル・トークも耳を傾ける価値ありと思っています。

キャスター付き「ゴロゴロ」ケースだけはご免!
by amamori120 | 2006-02-08 23:07 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(8)

景山民夫を読む17 「どんな人生にも雨の日はある」

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1992.11 新潮文庫・刊 ¥400 元版 1989.11 ブロンズ新社・刊    06.1.16 読了

あとがきを書いている段階で、まだ書名が決まっていなかったという。
何故こういうタイトルが附いたか読了しても判然とせず。

あらゆる分野に、「景山民夫」が居るエッセイ集。
いとうせいこう、内藤珍陳、中島らも  との対談もある。
さらに、景山・作の落語も一題。
by amamori120 | 2006-02-02 22:39 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(7)

景山民夫を読む16 「クジラの来る海」

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1997.3 新潮文庫・刊 ¥400 元版 1994.2 新潮社・刊
05.12.2 読了

景山民夫さんは、立川談志に弟子入りし、立川八王子という芸名を持っていたが、落語的オチのついた短篇11を所収。
表題作は勿論、「クラシックパーク」等秀作揃い。
by amamori120 | 2006-02-02 22:30 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(0)

景山民夫を読む15 「東京ナイトクラブ」

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1992.12 角川文庫・刊 ¥470 元版 1990 講談社・刊
05.12 読了

「しなやかな発想と抜群の感度を余すところなく発揮した12の短篇が造り出す、知的冒険に満ちた爽快な宇宙」 さすが編集者は巧いこと言うなあ。
by amamori120 | 2006-02-02 22:22 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(4)

景山民夫を読む14 「食わせろ!!」

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1993.3 角川文庫・刊 ¥560  05.11 読了

1986春から『夕刊フジ』に100回連続で掲載されたもの。
景山民夫・山藤章二という当代の両怪人が、エッセイとイラストで世相をバッタ、バッタと切りまくる。
by amamori120 | 2006-02-02 22:16 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(4)

景山民夫を読む13 「転がる石のように」

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1993.5 新潮文庫・刊 ¥400、元版 1987 講談社・刊 
05.11.3 読了

著者景山民夫さんは若年の頃、ギター1本担いでアメリカに行き、ニューヨーク他で1年半ほど暮らす。コーヒーショップでフォーク歌手として生計を立てていた。その滞米経験を描いた自伝的青春小説。
by amamori120 | 2006-02-02 22:08 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(2)

景山民夫を読む12 「ONE FINE MESS 世間はスラプスティック」

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昭和63年10月 新潮文庫・刊 ¥440 元版はS61 マガジンハウス刊 05.11.24 読了

1987 第2回 講談社エッセイ賞受賞
あの名手、吉行淳之介さんと同時受賞ですよっ!
by amamori120 | 2006-02-02 21:59 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(4)

景山民夫を読む11「国境の南 トラブル・バスター3」

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1992.8 徳間書店・刊  ¥1,400  05.11.18 読了

トラブル・バスターの宇賀神、今回は長丁場です。
このシリーズ3冊目にして初めての長編になります。

今回のトラブルは、メキシコでロケして収録したVTRが、カメラマン共々、成田に着いた途端消えてしまった、というもの。
編集に要する時間から逆算すると、1週間以内にこのVTRを回収しない限りON-AIR出来なくなり、関東テレビには大打撃。
そこで「バカヤローッ」が口癖の田所局長から命令が下り、失敗したら、北軽井沢かどっかの別荘地管理人に飛ばすと脅かされ、宇賀神は二日酔いの重い頭を抱えながら着手する。
恰も、その翌日、失踪したカメラマンのパスポートを持った男の死体が成田市内で発見される。

景山の冒険小説には必ず魅力的な女性のパートナーが登場して楽しませてくれるが、今回はカメラマンの高2の娘がその役。
十分に育っていて、穏和しそうな外見とは裏腹に、これがとんだ跳ねっ返りだが、宇賀神よりも頭が良く、判断も的確。胆力もある。有能な助手ぶりを発揮し、宇賀神の危機を救うことも2,3度ある。

また車好きの景山らしく、カーチェイスも頻繁に出てくる。
宇賀神の愛車マスタングも相当オンボロになって来て、ぼつぼつ替えてくれと景山に頼んだり(トラブル・バスター2 俺とボギー・マギー)している。
今回は必然性があってマスタングのままだが、次回から替えて貰えるらしい。

ところで、タイトルの「国境の南(South of the Border)」ですが、お分かりですね?
この小説の場合は、メキシコ国境の南の国、グァテマラだ。例のパスポートに、グァテマラに3日間入国していたスタンプが押してあったのだ。
カメラマンの失踪とVTRの消失は、このグァテマラで撮影した事に関係があるらしい。

いつものように快調に飛ばす景山民夫の冒険小説。
読み出すと巻置く能わざる事態になること請け合いです。
私のように寝不足になって、家事や仕事に支障を来しても知りません。
by amamori120 | 2005-12-03 00:56 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(6)

景山民夫を読む10「遥かなる虎跡」

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1992.1 新潮文庫・刊 ¥440  元版 1988.10 新潮社・刊
05.10.26 読了

1942年2月上旬。シンガポールは陥落寸前だった。タイからマレーシア半島を破竹の勢いで南下して来た山下兵団が、すぐ近くまで迫っていた。
ラッフルズホテルでは、全ての銀食器類が厳重に密封され中庭に埋められた。

青年海外協力隊のメンバーとして、マレーシア/ボルネオ島北部のサンダカン(ほら、例の「サンダカン一番娼館」のサンダカンですよ。)に駐在し、森林保護区で働く西禄郎(ロックと呼ばれる)は、公務中、怪我をして入院するが、病院で或る中国系の老人と知り合い、その最期を看取ることになる。死の前に、西は老人から、彼の唯一人の身寄り、年若い従妹にと、封筒を渡された。
この封筒を狙う奴が現れ、その騒ぎの中で西は封筒の中身を見てしまう。
中身は、手紙と3カラットのダイヤだった。

(男の私は、もう期待でゾクゾクして来ます。)

西は、これを直接、老人の従妹陳愛齢に届けることにした。
彼女はアイリーンといって実に型破りな混血の美女だった。
手紙は、マレーの虎(ハリマオ)、山下奉文将軍の”幻の財宝”の在処を記したものだった。

(いい年して、こんなもの読んでていいんでしょうか?)

行きがかり上、西は宝探しに引きずり込まれ、本書の表紙絵にもなっているダッジ・チャレンジャーでマレー半島を駆け回ることになる。 凄まじいカーチェイスの場面は車好きな景山の面目躍如たるものがあります。

敵は、フィリピンで復権を狙うマルコスの配下達。他にもこの財宝を狙う連中が居そうだ。

虎跡は、遥か彼方にある!

景山民夫お得意の冒険小説。 このアイリーンは実に魅力的で、なんとも気になる女子でした。

  
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by amamori120 | 2005-11-19 18:01 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(12)

景山民夫を読む 9「ボルネオホテル」

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1993.4 角川文庫・刊 ¥567  元版 1991.2 講談社・刊
05.10.28 読了

ボルネオ島キナバル山の麓の海岸沿いにあるリゾートホテルの取材に来た戸井田修は、オーバーブッキングのせいで、ボルネオホテルというアネックス(別館)に泊まらされる羽目になった。
他にも同じ扱いを受ける客は7人。アン・ドールトンというワシントン州立大大学院生。ペアルックを来た日本人ペア。オーストラリア人一家3人。クアラルンプール在住のインド人。これに加えて現地人の老人のボーイ。

アネックスのボルネオホテルは、本館から車で30分も走った所にある、橋で結ばれた島に所在する。これはイギリスの元・海軍提督ケペル卿が建てたものだった。haunted mansionみたいな佇まいが不吉だ。

恰も、大嵐で、送迎車が帰った後、老朽化した橋は壊れてしまう。電話も通じていないことが判った。
9人は、ボルネオホテルと称する建物のある小島に閉じこめられてしまったのだ。外界とは完全に隔絶されて。

「-そして、最悪の夜が始まった。」邪悪な霊が、プールを底なし沼に変え、ポルターガイスト現象で重い家具類が生命あるものの如く戸井田達を殺そうと追いかけ回す。毒虫も彼らを食おうと、いやらしく蠢きながら群れをなして襲って来る。
さらに、その悪霊は、人の恐怖心・憎しみ等のマイナスの感情を糧にして、心と体を乗っ取ることが出来るのだ。

一人、また一人、仲間が減っていく。
夜明けは遠い。
絶望の中で、全員が死を迎えるのか?

景山民夫の傑作ホラー小説です。
深夜、独りで読むのは避けた方がいいようです。

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by amamori120 | 2005-11-09 17:41 | 景山民夫を読む | Trackback | Comments(6)