「お初炎上」ほか

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乱読屋の雨漏りですが、子供の頃から酒呑めませ~ん イヤ違った、子供の頃から歴史物・伝記物を読むのが好きでした 001.gif











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「清盛」 三田誠広 2000.12 集英社・刊  ¥1、995
「僕って何」で芥川賞受賞の三田サン、王朝物も書いていたんですね。

ヒョッとしたら異母兄弟かもしれない清盛と後白河院との struggle for existence が眼目です。
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「女院徳子の恋」 榛葉英治 1992.7 日本経済新聞社・刊 
¥1,700  A-09-045
清盛の娘・徳子は高倉天皇の妃となり、安徳天皇を生むが、徳子の背後に清盛の顔が見えるとて高倉帝には疎まれていた。宣下を受けて建礼門院と称せられる。
壇ノ浦の後、義経によって、心身ともに本当の女の喜びを知り、その恋は終生続いた。
そして京・大原寂光院にて68歳の天寿を全うした。




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「獅子の座 足利義満伝」 平岩弓枝 2000.9 中央公論社・刊 
¥1,680  A-09-064
獅子の座(武家の棟梁)を手にした義満は、さらに龍の座を狙う。それを阻止したのは、崇賢門院となっていた伯母と、義満を全面的にバックアップした二条良基の養子であった。



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「細川家の叡智」 加来耕三  1992.7 日本経済新聞社・刊  
¥1,500  A-08-167

鎌倉時代より続く武家の名門・細川家が代々栄えてついに首相も出すに至ったが、その繁栄の条件とは?
細川藤孝(幽斎)の事績を中心に解き明かす。
明智光秀の娘・玉(ガラシャ夫人)を正室とした忠興は嫡男ですね。本能寺の変は細川家にとって一大ピンチでしたが、”叡智”によって見事に切り抜けています。



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「本当の元就」 毛利就擧 1997.8 同朋社・刊 ¥1,575
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著者は徳山毛利家13代当主。徳山カントリークラブ社長など。
元就はIQ(知能指数)も、EQ(情緒指数)も優れていたので中国地方の太守になれた。



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「お初炎上」 藤井隆子 1994.11 東京新聞社・刊  ¥1,500
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織田信長の妹・お市の方と浅井長政との間に出来た三人の娘、お茶々、お初、お督。姉と妹はそれぞれ天下人と結ばれたが、お初は一段低い京極家に嫁いだ。波乱に富んだ姉妹に比べてお初は平穏な一生を送れたのか。




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「家光と二人の弟」 森谷宣暉 2001.9 高文堂出版社・刊 ¥2,000
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徳川三代将軍家光には二人の弟がいた。一人は、幼名国松といって、秀忠正室お督が生んだ実弟。春日局ベッタリの竹千代と違いお督に育てられた国松は出来が良くて母も周りも次期将軍に擬していたが、家康によってお世継ぎは竹千代と決められた話は有名ですね。将軍家光によって駿河大納言忠長となった国松は、やがて謀反の疑いをかけられ高崎に流罪となり最後には自裁させられてしまう。
一方、秀忠の実子でありながら、母が身分の低い女子であったのと、悋気の凄いお督の手から逃れるために市井に暮らしていたが、後に家光に発見!され取り立てられていく保科正之。後の会津藩の藩祖となります。
家光没後は副将軍格として四代家綱の後見をします。



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「妖怪」 平岩弓枝 1999.1 文藝春秋・刊 ¥1,700
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妖怪と呼ばれた鳥居耀蔵の生涯を描く。
従五位下の官位を得た耀蔵は名乗りとして甲斐守を選ぶが、当時他に小普請奉行で淵甲斐守というのが居たので、耀蔵の甲斐守・・・略して耀甲斐。これが妖怪に通じて面白い仇名になった。
歴史上、実に悪名高い人物とされているが、実際には、あの儒学の家元・林大学頭の子として生まれ、望まれて旗本鳥居家の養子となったが、老中水野忠邦に見いだされ、有能な官僚として腕をふるったけれども水野の没落とともに、辣腕を憎まれ、信州高遠藩及び四国丸亀藩に24年間も流罪となっていた。 幕府瓦解後、徳川宗家を継いだ田安亀之助(16代徳川家達)に赦免を願い出て、5年後の明治6年に没した。



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「正伝 松平春嶽」 白崎昭一郎  2002.5 東京新聞社・刊  
¥1,995  A-09-065
幕末に活躍した四賢侯の一人、松平慶永の伝記。
著者は東京の人ですが、福井工大教授を務めたので春嶽に興味を持ったようです。春嶽の、何十巻にも及ぶ書簡が残されており、それを基に精細な著作となっています。600ページもの大部ですが余白が少ないので、フツーに印刷すれば700ページくらいになるかも。
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幕末に関心のある向きには必読の書・・・ですね。



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「ひとひらの舟 樋口一葉の生涯」 三枝和子 1992.6 人文書院・刊 
¥1,957  A-09-062

著者の三枝さん KG文学部哲学科卒。学部は違いますが拙の大先輩になります。
以前、「出雲王朝挽歌」をUPしています。
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1996.2 読売新聞社・刊 ¥1,300

ひとひらの  等と言うと、渡淳を想起してしまいますが、全然違いますww
一葉が初めて師事した半井桃水は朝日新聞の小説記者。漱石もそうですが、当時は社員になって新聞小説を書いていたんですね。
この桃水なかなかの蕩児だったようで花柳界にも出没していたようです。
一葉が或る程度の文学的水準に達した時、師弟関係も淡い恋心も、消滅してしまいます。師として見切りを付けた訳です。

彼女が一家の戸主であったことが深い意味を持つと著者は言ってますが、彼女が色んな文学仲間と交流し、多くの文人(戸川秋骨、上田敏、平田禿木、馬場孤蝶、島崎藤村、川上眉山、斎藤緑雨etc)たちが彼女の家で一種のサロンを形成したのは、そのお蔭なんですね。

平安王朝文学は「女流」がその担い手であり、その後、約千年の間、女流作家というものは出なかったが、明治の開国になって、初めて樋口一葉が出現したと説く著者の、これは卓見ですねぇ♪

著者によれば彼女の代表作「たけくらべ」の完成は、明治の文壇における画期的な事件であり、一大収穫であった。
また当時の文学界では神のごとき存在であった森鴎外も、露伴とともに 現代の名作は、これに定まったと激賞したそうです。

明治29年、25才に5ケ月も足りない若さで、肺結核のため死去。




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「竹久夢二正伝」 岡崎まこと 1984.9 求龍堂・刊 
¥2,500  A-09-049

後世、「美と愛の殉教者」と呼ばれ、「大正の歌麿」と言われた竹久夢二の生涯を丁寧に追った伝記です。

明治17年、水と緑ゆたかな岡山県邑久町佐井田の裕福な自作農に生まれ、慈母と姉妹愛に恵まれたが、父の事業の失敗から故郷を捨てざるを得なくなる。出奔して、東京という大都会の生活にあえぎながら天賦の才を磨き、自由と平和の画家としてデビューし、ロマン溢れる詩画は全日本の青春を魅了した。愛と漂泊に火華を散らした。
欧米放浪の途上、病を得、昭和9年、富士見高原療養所に逝く。数え年51歳。


女性との数々の交流も実に詳しく記されています。覗き見趣味も満足させてくれますヨ 017.gif
あの有名な”お葉さん”、シンジケートなくらい淫奔な女性だったようで、夢二は完全に振り回されています。
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「大風呂敷 後藤新平の生涯」 上下  杉森久英 1999.10 毎日新聞社・刊  ¥1,860  A-09-057,058

後藤新平。美男子だったそうです。
東北の小藩の下級武士の家に生まれ、田舎の医学校を卒ただけという、たいした学歴もない男が、並外れた上昇志向と優れた知能、胆力および人を引きつける魅力を武器に、引き立ててくれる先輩・上司にも恵まれて、内務省衛生局長、満鉄理事長、台湾民政長官・・・ついには子爵、大臣にまで出世し、宰相の印綬を帯びる寸前まで行く。。
最後の公職は、乞われて乞われてなった格下の東京市長。先を見た構想が大きすぎて大風呂敷と言われたが、周囲の理解があれば、東京ももっとすっきりした都市になっていたでしょうネ


杉森久英サン  評伝・伝記文学の第一人者です。
my書棚にならんでいたもの。
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「天皇の料理番」1979.12 読売新聞社・刊 1,300
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「風雲を呼ぶ男」 1977.2 時事通信社・刊 ¥1,300
表題作は、出口王仁三郎伝 ほかに、河野一郎、武見太郎、土光敏夫、永田雅一、馬越恭平など
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「浪人の王者 頭山 満」 1984.3 河出文庫・刊  ¥420
右翼の巨魁・頭山満・伝
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Commented by こりす at 2009-04-22 05:02 x
きゃ☆一番だわ♪今回も、説明読むだけでふ~むふむふむ、勉強になりまする!細川家って細川幽斎だったのですね!なんだか繋がってるんですね~どうもピンと来なくって・・・☆伝記、面白いですよね!明治の頃って文学の間で男女関係がスゴクないですか?竹久夢二が振り回されたのも分る~☆特に女の人の情熱と言うか今の日本人と同じ日本人と思えない・・・と、思いませんか?(笑)
Commented by 桃源児 at 2009-04-22 05:45 x
この中では”清盛”は読んだことがあります。
建礼門院、義経と関係があったのではないかという話は昔からありますね。
鳥居耀蔵、明治まで生きていたんですね。
Commented by ミモザ at 2009-04-22 07:21 x
お早う御座います~♪
お初炎上を図書館で借りてきます。
先日は三女のお督の事を書いた(美女いくさ)を読みましたので・・・
竹久夢二がお葉さんに振り回されていたとは以外でした。
お葉さんは大人しく見えますが外見で判断したらいけませんね。
Commented by ミー太郎 at 2009-04-22 09:45 x
出ました!コレですね!「女院徳子の恋」。あーさんに指摘されてから妙に興味があるんです~^^ しっかりメモって近々入手したいと思います。
Commented by amamori120 at 2009-04-22 10:19
>こりすさん  おはようございます。
お早いお着きありがとうございます。
細川家では、あと応仁の乱の細川勝元が有名ですね。vs.山名宗全。
一葉は未通娘のまま生涯を終わったようです。
夢二は積極的な女性が好みだったようですww  (拙も  イヒヒ)
Commented by amamori120 at 2009-04-22 10:22
>桃源児さん  おはようございます。
建礼門院徳子と義経の関係は川柳などでお馴染みですね。
源平盛衰記などで広く知られていたようです。

鳥居耀蔵、明治まで生きていたなんて、なんとなく意外でした。
Commented by amamori120 at 2009-04-22 10:25
>ミモザさん  おはようございます。
お初 是非ご一読ください。関連ものから読書の幅を広げていくのは良いことですからね。

お葉さん  なんとなく色っぽい仕草で、良家の娘さんには見えませんね ww
Commented by seoulhappydays at 2009-04-22 10:25
こんなに本を紹介してくださっているのに、読んだ本が一冊もありません。
歴史物はちょっと弱いですね~雨漏りさんのお年までには、少しでも近づけるように・・・
とはいえ、おいくつでしたっけ?(^^)もしかしたら、私は超えているかもしれませんね~~~
Commented by amamori120 at 2009-04-22 10:28
>ミー太郎さん  おはようございます。
お待ちしていました。  本命登場・・・ですね ♪
徳子さん  って、なんか気易いですが ww  なんとも美しい女性だったそうです。 拙はすぐにミー太郎さんを想起してしまいました。
長い黒髪もその理由の一つ加茂さくら ww

イメージが固まったら、絵の対象に是非! <(_ _)>
Commented by amamori120 at 2009-04-22 10:41
>seoulhappydaysさん  おはようございます。
年間、ン十万種類も本が出てるんですから・・・
拙は、ブログは自己申告ということで、39歳と公称?してますが ?

乱読のなかでも歴史・評伝ものは好きなgenreの一つです♪
Commented by ケロリーヌ at 2009-04-22 10:45 x
「僕って何」を読もうとしてくじけたまんまのケロです。
学生の時だったかな。
本も無くなっちゃった・・・。
凄いたくさん読んどられますね。
Commented by amamori120 at 2009-04-22 11:52
>ケロさん  おはようございます。
書棚を捜しましたが、「僕って何」 どっかに潜り込んでるみたい ww
ケロさんのようにダイジェストが巧くないので、本の紹介、大変です。
Commented by ひー at 2009-04-22 13:04 x
久々の本の紹介ですね。
あの白黒の写真の女性が夢二のモデルですかね?
そうだとすれば、似てますね~
振り回されてましたか…
これだけ読むだけでも自分には大変です。2週刊前に借りてきた本は読まずに明日返さねば…

上野にあったホテルは森鴎外の住居だった所でしたね、一度だけ泊まったことが。
Commented by amamori120 at 2009-04-22 15:20
>ひーさん  こんにちHA
読むのは簡単ですが、レビュー的なものをUPするのは面倒なんですぅw
図書館なら延長可能ですヨ

上野にあったホテル  タカラホテルか法華クラブでしょうか?
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by amamori120 | 2009-04-21 23:30 | 読後感・本の紹介 | Trackback | Comments(14)