樋口有介「林檎の木の道」

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樋口有介「林檎の木の道」
2007.4 創元推理文庫・刊 ¥¥780

これも樋口さんお得意の青春ミステリーです。
17歳、高2のぼくが主人公なんですから。








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以前付き合ってた宮沢由実香が千葉・御宿の海に投身して死んだ。
「遺書」があったので自殺と警察は断定した。
ただ、彼女が死んだ夜、ぼく=広田悦至に渋谷に居る彼女から誘いの電話があったことから、何故御宿?という疑問が出て来た。

お通夜の後、すごい目つきで彼を睨む女子高生が居た。
幼稚園!の同級生で友崎涼子(スズコ)といって、悦至にスカートめくりをされたことをずうっと覚えていたという変な女の子。勿論、彼女のことなんか覚えていない。
死んだ由実香は、可愛い顔をしているが、傲慢で、気まぐれ、あまり好かれてはいなかったけど、自殺するようなタマじゃないとみんなは思っている。或るプロダクションに所属し、タレントとして売り出したいと願っていた筈だ。

涼子とともに、どうせ夏休みで暇だからと調べるうちに、彼女の持ち物から、未開封の下着を発見したことから、これは自殺でも事故でもなく殺人だと確信した二人は、ケンカしながらも調査活動を続け遂に真相に辿り着く・・・・

20歳若い柚木草平を彷彿させる悦至、”バナナは世界を救う”と頑張っている植物学者の母、母の崇拝者で新聞記者の笹村、母より年下の孝子と同棲して一緒に居酒屋をやっている悦至の祖父、そして、いつもとても短いミニスカートで悦至をドギマギさせるスズコ。 
みんな生き生きとしています。


知り合いが、コレ↓もUPしてました。
夏の口紅
by amamori120 | 2007-04-27 20:19 | 樋口有介を読む