NATURAL (自然)
2005年 09月 30日これの俳句欄の枠をはずして、短文ならなんでもどうぞ、とやったところ、何万という投句があるそうです。これは ”創句(ソーク)” と名付けられています。不定型の自由詩ですね。
ソープ(ランド)派の小沢昭一サンに対抗して、永六輔サンのことをソーク派と、筑紫哲也サンが命名しました。
永 さんが選者となって、面白い、と取り上げた中から、さらに雨漏りが面白い、と感じたものを、ご紹介します。
分野ごとに紹介していきますが、今回は NATURAL(自然)です。
☆桜より 散らす風になってみたい
☆含羞は花に在り
☆春雨に濡れて子猫の梅の足
☆草の先をつかんでないと
真っ青な空に墜落しそうだ
☆薔薇と向かい合う楽しさ辛さ
☆露草の青なんかずっと忘れてた
☆突然の夕立道路がぐつぐつと煮えている
☆大粒の天気雨
立ち昇る大地の匂い
☆母猫の後ろ姿と雨あがり
☆四階のベランダに蛙が居る不思議
☆さみだれを集めて濁る唯の川
☆カンからはじけた夏の音
☆左手首の白い輪・・・・・夏
☆夏が来る、ちゃんと来る
☆七転び転んだまま見る空の雲
☆驟雨きて、濡れたのは体 洗われたのは心
☆大股で夏が去り 小股で秋が来た
☆九月の蚊 夏の終わりを告げて刺し
☆トンボが棲んでる ホッとする
☆とんぼの眼に無数の秋
☆台風をBGMに中島みゆき
☆楊枝一本日本晴れ
☆案山子ばかよね
☆寺の鐘 柿食う稽古の 子猿かな
☆自動支払機から出てくるお金があたたかい
☆わっと泣き出す雪だるま
☆あした天気になだれ
☆月の道隣の猫と会いました
☆月は欠けても弁明しない
☆そら豆になって真っ直ぐ
空を見る
☆午前三時半、百足(むかで)の足音
☆蛤が赤い舌出す 深夜かな
☆さかなさかな銀の目玉で夢を視る。
☆はにかむように沈む鯉
☆ね・うし・とら・う・・・・・パンダにコアラ
☆大根はいつも素足だ
☆うさぎ追いし どの山?
こぶな釣りし どの川?
☆平然と不作のニュースを聞く怖さ
☆雨と風が地球を丸洗いしている
☆慈雨という酸性雨
☆地球は今も青く美しいと思いますか
如何でしたか? どれか面白いのはありましたか?