横山秀夫を読む 2 「臨場」 「ルパンの消息」 「震度0」

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数日間で横山秀夫を三冊読了しました。

「臨場」 2004.4  光文社・刊  ¥1、785     05.8.16 読了
「ルパンの消息」 2005.5  光文社・刊  ¥919  05.8.13 読了
「震度0」 2005.7 朝日新聞社・刊  ¥1,890  05.8.17 読了


「ルパンの消息」と「震度0」は、SNOOPYさんに触発されて。UPされてますので、興味のある方はそちらを、ご覧下さい。

「臨場」も、やはりSNOOPYさんのオススメによるものです。
”赤い名刺” ”眼前の密室” ”鉢植えの女” ”餞” ”声” ”真夜中の調書” ”黒星” ”十七年蝉” という八つの中篇が収められています。それぞれ一話読み切りですが、周囲の事情は進展します。

中心人物は当然毎回代わりますが、本当の主人公は、倉石義男。52才。L県警捜査1課調査官。”クライシス・クライシ”とか”終身検視官”の異名をとる。どう見ても自殺の事案を倉石が臨場して「殺しだ」と言えば、殺人事件として扱われる。また逆に、殺人事件だと誰もが思っても、「自殺だ」と言えば、無駄な捜査活動はしなくて済む。検死については、殆ど神様ですね。本書の中では一度も笑うシーンはなく、冷徹でニヒルな男だが、これまでのパーフェクト・ゲームにも拘わらず、敢えて”黒星”を拾う人間的な面も見せる。
シャーロック・ホームズも間違いなく裸足で逃げ出すでしょう。シャーロッキアン、ご用心!
by amamori120 | 2005-08-20 21:43 | 横山秀夫を読む